一般書の『中世の覚醒』には、こんな一節があります(一部改変)。「解釈というと非実践的な印象を受けるが、当時はきわめて実践的な行為だった。なぜなら、社会が激しく変化していたために、あらゆる所で新たな解釈が切実に求められていたからだ」。
哲学は、複雑な状況を交通整理し、採りうる指針を明示するだけでなく、社会に対して解釈を提示することを一つの役割として持っています。社会が動揺している時期、つまり「危機の時代」に必要とされうるということです。
Googleなどのグローバル企業が哲学者を雇用している、新規事業や新技術に乗り出すときに企業が哲学者を交えているというニュースを聞いたことがあるかもしれません。アレックス・カープ(パランティア)やピーター・ティール(PayPal)が哲学に通じた人物であることも周知の事実だと思います。様々な現場で哲学が求められている現代もまた、「危機の時代」だということなのでしょう。
以上の状況を踏まえながら、哲学の専門家として、哲学はどのようなものであり、一般の人は哲学とどう付き合えばいいのかについてお話します。本セミナーでは、プラグマティズムという、頭でっかちでも直観だけでもないバランスの取れた立場を扱います。
哲学は「思考する」ことを含んでいますが、「誰しも何かを考えているのだから人に習うまでもない」と考える人もいるかもしれません。しかし、「右足と左足を順番に動かしさえすれば、誰でもエベレストを踏破できる」という意見に無理があるように、考えることも、本を読むことも、手ぶらで達成できることは知れています。
「習うより慣れよ」というより、実際にはよきガイドが必要ではないでしょうか。みなさんに、哲学という土地を歩くとはどのような感じかを伝えられたらと思います。
本セミナーは、<招待制>で開催される、ZOOMを用いたオンラインセミナーです。
参加に必要なZOOMのURLは、参加費の事前振り込み確認後、開催前日までにご登録のメールアドレス宛にご連絡いたします。
本URLの拡散はご遠慮ください。よろしくお願いいたします。
13時30分 チェックインからスタート
谷川嘉浩氏による解説(50分×2回)と質疑応答
・現代社会と哲学
・哲学はどのような役割を持っているのか
・プラグマティズムとはどのようなものか
・原因ではなく帰結を問題にすること
・現実主義的であるための「理想」
・know-howではなくknow-why
・「責任」の新しい捉え方
・本の様々な読み方と、その使い方
チェックアウト で 17時30分終了予定
個人参加 10,000円(消費税込)
法人参加 14,000円(消費税込)
※キャンセルポリシー
キャンセル料を差し引いた残金をお支払いする場合、恐れ入りますが、振り込み手数料はご負担いただきます。
前日から当日
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前々日から2週間前
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15日前から30日前
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加
谷川嘉浩著
購入する必要はございません。図書館や他の方からのレンタルでかまいませんので当日はお持ちください。よろしくおねがいします。
10名 (申し込み者多数の場合は数名増やします)
ZOOM オンライン開催
HRT 意味づくりイノベーション・ラボ
谷川嘉浩(たにがわよしひろ)
1990年生まれ、京都市在住。博士(人間・環境学)。京都市立芸術大学美術学部プロダクト・デザイン専攻特任講師。京都大学大学院人間・環境研究科博士後期課程を修了し、現職。京都女子大学および近畿大学非常勤講師なども務めている。主たる専門は、哲学(19-20世紀のアメリカ哲学・社会科学)。日本哲学、観光学、教育学、メディア研究などでも業績をあげている。
書籍に、谷川嘉浩『信仰と想像力の哲学:ジョン・デューイとアメリカ哲学の系譜』勁草書房(近刊)、岡本健・田島悠来編『メディア・コンテンツ・スタディーズ:分析・考察・創造のための方法論』ナカニシヤ出版、戸田剛文編『今からはじめる哲学入門』京都大学出版会。
SpotifyでPodcast「Philosophy
Gives Directions」を配信。主なエッセイに、「哲学者の個人技に基づくビジネスとの協働:クリスチャン・マスビアウ『センスメイキング』を読む」『フィルカル』vol.
5, no. 3、「差別を気にせずにすむこと、マジョリティであること:牧野あおい『さよならミニスカート』を手がかりに」『フィルカル』vol.
5, no. 1、「自分の頭で考えないための哲学」ウェブメディア・まなびとき、など。
主な論文に、「ジョン・デューイの自然主義とは何か、そしてそれがどのように社会科学に警鐘されたか:シカゴ、コロンビア、カリフォルニアの社会学と質的調査」『フィルカル』vol.
5, no. 3、「ゲームはどのような移動を与えてくれるのか:マノヴィッチとインゴルドによる移動の感性論」『Replaying
Japan』vol. 2、"Shunsuke
Tsurumi and John Dewey on Habits and Imagination: Bridging the
Pragmatist Ethics between Japan and America," Annals of the
University of Bucharest, Philosophy Series, vol. 67, no. 2、「コンテンツ・ツーリズムから《聖地巡礼的なもの》へ:コンテンツの二次的消費のための新しいカテゴリ」『フィルカル』vol.
3, no. 2など。
大川恒
HRT 代表 組織変革コンサルタント
http://www.infohrt.com/
意味づくりイノベーション・ラボ 代表
1961年、北海道生まれ。
早稲田大学第一文学部卒業。シカゴ大学経営大学院でMBA取得。
組織開発、イノベーション、協働、地域包括ケア、農商工連携などをテーマに、ワールド・カフェやOSTを用いたワークショップや、ワールド・カフェ、OSTなどのファシリテーター養成講座を開催している。
また、ダイアログ、ホールシステム・アプローチ、学習する組織の手法を生かした共創型コンサルティングも展開している。
共著に、
『OST実践ガイド』(英治出版2018年)
『ワールド・カフェをやろう』(日本経済新聞出版社新刊2017年)
『ワールド・カフェから始めるコミュニティづくり』(学芸出版 2017年11月)
『ホールシステム・アプローチ』(日本経済新聞出版社2011年)
『俊敏な組織を創る10のステップ』(ビジネス社2012年)
などがある。
1)当日スタート時刻の13時30分にZOOMに入室できるようにスケジュールの調整ができる。早退は、事前に連絡を頂ければ問題ございません。当日は可能でしたら13時20分から入室をお願いいたします。
2)ファシリテーターの大川の研究・研鑽のため、セミナーを録画、録音をすることがございます。ご了承ください。録画、録音されたものは講師の谷川と大川のみが使用いたします。
3)ワークショップ参加費に関する下記のキャンセルポリシーを守ることができる
※キャンセルポリシー
キャンセル料を差し引いた残金をお支払いする場合、恐れ入りますが、振り込み手数料はご負担いただきます。
前日から当日
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100%
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前々日から2週間前
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50%
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15日前から30日前
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20%
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4)講師、あるいは進行役がインフルエンザ等の感染症の感染、重病の発症している、あるいはそれが疑われる場合、また、天災、不慮の事故等で講座に登壇できない場合、そして、ZOOMが通信障害を起こした場合は、講座を開催中止いたします。あらかじめご了承ください。参加費は開催翌月末までに返金いたします。振込手数料は弊社が負担いたします。受講者側で発生したその他の費用については、HRTは補償いたしません。
5)参加に当たり、講座およびワークショップの録画、録音をご遠慮いただいております。ご了承ください。
6)
参加者が少ない場合は、両日とも、30分前後早く終了する場合もございます。ご了承ください。
7)セミナー当日は、(スマホでなく)PCからZOOMに入り、参加してください。ブラウザーはGoogle
Chromeを推奨いたします。
8)
ワークショップ当日、谷川嘉浩著『信仰と想像力の哲学:ジョン・デューイとアメリカ哲学の系譜』(勁草書房)をお持ちいただきます。購入しなくても、他の方や図書館等から借りてもかまいません。よろしくおねがいします。
9)上記記載のスケジュール内容は、当日、若干、修正がある場合がございます。ご了解ください。
10)
当日使用するテキストは、終了後、PDFには配布いたしますが、復習のために使用してください。転送は不可となります。ご了承ください。
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